クリニック、おめでとう! [フローラル]
なんか涙が出そう。
彼女は出産という大きな仕事を終えて、とても疲れているだろうに、「ありがとう」と私の手を握り返してくれた。
前に書いたジャスミン(Jasmine:Jasuminum officinale)のクライアントさんが入ってきた、という一報がナースから私の元に入ったのは、出産後も通ってくださる別のクライアントさんのトリートメントを終え、午後から社労士相手に給与計算をしている最中だ。
思わず「誰か一緒?」と確認する。
一人だったら給与計算も放り出して駆けつけねば!と思ったが、
「だんな様とお子さんが一緒です。まだ5,6センチですから・・」という婦長の言葉に安心して仕事を片付ける。
社労士を送り出し、それでは、とデフュ-ザーを持って彼女の病室に行くが誰も居ない。
えっ?と戸惑っているうち、私を探す声がする。
「もう8センチでLDRに入っています。体位を交換するのも無理です。」
あら。
だってさっきから30分も経ってないよ?
やっぱり経産婦さんは早い。
大急ぎでLDR1に駆けつけると、もう既に2~3分間隔で陣痛が来ており、かなり痛そうだ。
優しそうなご主人が側にいてしっかり手を握ってあげている。
よかった!
彼女の不安の一番大きな要素、ひとりで幼い長男を連れて入院しなければならないのではないかということは、これで回避されたんだと思うと、それだけでもう胸が一杯になってしまう。
ご主人が側にいるので、私はもう必要ないような気がしたが、
「ジャスミン、持ってきましたよ」と声を掛けると、苦しそうな息の下から
「ああ、居た・・・」
と彼女の顔に笑みが浮かぶ。
それから2時間強、ジャスミンとクラりセージで仙骨周りと下肢にマッサージをしながら、陣痛と戦う彼女を見守る。
陣痛の間欠時にジャスミンオイルを嗅いでもらう。
痛みに対してトラウマがあったという彼女なのに、痛み止めも1本も使わずに、陣痛の一番辛い時期を立派に耐え、ついにドクターが入ってきてお産のクライマックスとなる。
セラピストは余程の希望がない限り、出産の瞬間を家族だけで迎えてもらうため、ここで退出となり、娩出後あいさつにいく。
自分の部屋へ戻るとどっと疲れが押し寄せるが、同時によかった・・・という思いがあふれてとまらない。
最初ジャスミンに出会うまでは、彼女はそれほどアロマが好きで好きで・・というよりも、何かの不安を打ち消す手段としてアロマテラピーを選んだ、という気がした。
その不安が、お産の時に側に誰も居ることのできない環境であることと、お産の痛みへのものであることがだんだん判って、それを消していくことが、彼女が私に期待していることなんだ、と理解した。
トリートメントの前後のフィードバックで、いろんな話をし、あんまり参考にならない私の25,6年前のお産の話も披露し、お腹の赤ちゃんが育ちすぎちゃって・・とまた不安そうな彼女に、
「うちの次男なんて3700グラムあったけど、ちゃんと普通に出てきたよ。」
なんていう話もし、ジャスミンを渡して家で香りを嗅ぎ、「自分はこの香りが好きで、この香りがあればリラックスできる」と自分の感覚に覚えさせてね、という「予習」のアドバイスをした。
でも、案ずるより生むが易し、とはほんとによく言ったもんだ、と思う。
土曜日でご主人も赴任先から戻られていた時の家族に見守られながらの入院、出産。
痛みにも果敢に耐え、ふたつの不安に見事に打ち勝って、可愛らしい女の子を授かった彼女に心からおめでとうと言いたい。
彼女は出産という大きな仕事を終えて、とても疲れているだろうに、「ありがとう」と私の手を握り返してくれた。
前に書いたジャスミン(Jasmine:Jasuminum officinale)のクライアントさんが入ってきた、という一報がナースから私の元に入ったのは、出産後も通ってくださる別のクライアントさんのトリートメントを終え、午後から社労士相手に給与計算をしている最中だ。
思わず「誰か一緒?」と確認する。
一人だったら給与計算も放り出して駆けつけねば!と思ったが、
「だんな様とお子さんが一緒です。まだ5,6センチですから・・」という婦長の言葉に安心して仕事を片付ける。
社労士を送り出し、それでは、とデフュ-ザーを持って彼女の病室に行くが誰も居ない。
えっ?と戸惑っているうち、私を探す声がする。
「もう8センチでLDRに入っています。体位を交換するのも無理です。」
あら。
だってさっきから30分も経ってないよ?
やっぱり経産婦さんは早い。
大急ぎでLDR1に駆けつけると、もう既に2~3分間隔で陣痛が来ており、かなり痛そうだ。
優しそうなご主人が側にいてしっかり手を握ってあげている。
よかった!
彼女の不安の一番大きな要素、ひとりで幼い長男を連れて入院しなければならないのではないかということは、これで回避されたんだと思うと、それだけでもう胸が一杯になってしまう。
ご主人が側にいるので、私はもう必要ないような気がしたが、
「ジャスミン、持ってきましたよ」と声を掛けると、苦しそうな息の下から
「ああ、居た・・・」
と彼女の顔に笑みが浮かぶ。
それから2時間強、ジャスミンとクラりセージで仙骨周りと下肢にマッサージをしながら、陣痛と戦う彼女を見守る。
陣痛の間欠時にジャスミンオイルを嗅いでもらう。
痛みに対してトラウマがあったという彼女なのに、痛み止めも1本も使わずに、陣痛の一番辛い時期を立派に耐え、ついにドクターが入ってきてお産のクライマックスとなる。
セラピストは余程の希望がない限り、出産の瞬間を家族だけで迎えてもらうため、ここで退出となり、娩出後あいさつにいく。
自分の部屋へ戻るとどっと疲れが押し寄せるが、同時によかった・・・という思いがあふれてとまらない。
最初ジャスミンに出会うまでは、彼女はそれほどアロマが好きで好きで・・というよりも、何かの不安を打ち消す手段としてアロマテラピーを選んだ、という気がした。
その不安が、お産の時に側に誰も居ることのできない環境であることと、お産の痛みへのものであることがだんだん判って、それを消していくことが、彼女が私に期待していることなんだ、と理解した。
トリートメントの前後のフィードバックで、いろんな話をし、あんまり参考にならない私の25,6年前のお産の話も披露し、お腹の赤ちゃんが育ちすぎちゃって・・とまた不安そうな彼女に、
「うちの次男なんて3700グラムあったけど、ちゃんと普通に出てきたよ。」
なんていう話もし、ジャスミンを渡して家で香りを嗅ぎ、「自分はこの香りが好きで、この香りがあればリラックスできる」と自分の感覚に覚えさせてね、という「予習」のアドバイスをした。
でも、案ずるより生むが易し、とはほんとによく言ったもんだ、と思う。
土曜日でご主人も赴任先から戻られていた時の家族に見守られながらの入院、出産。
痛みにも果敢に耐え、ふたつの不安に見事に打ち勝って、可愛らしい女の子を授かった彼女に心からおめでとうと言いたい。
2008-03-23 10:52
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コメント(6)
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クリニックでのトリートメントでお世話になりました吉田です♪
今日うかがったお話がblogに!ということで、さっそく拝見させていただきました次第です^^
はぁ~~~~感動的。。。
自分も後半年経たずと、出産を迎えるかとおもうと
お気に入りの香りを毎日握り締めていたいきぶんです(笑
たくさんお話をさせていただいて(聞いていただいてですね^^;)
とても素敵な時間をすごさせていただきました!!
ありがとうございました☆
またぜひぜひ伺わせてください♪
お腹が大きくなるとともに、妊婦の楽しみがひとつ以上増えました♪
p.s
帰りの車でじっくり考えてみると、私が結婚したのは一昨年の
12月でした(・・;)??式をしたのはもう少し先だったのですがw
一年越しの偶然でしたねw
by しょーこ (2008-03-24 18:54)
しょーこさま、コメントありがとうございました。
私どもも楽しいお話を聞かせていただいて(関西の方は初めてでした!)、思わずしょーこワールドにはまってしまいました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(本気でボイストレーニング、お願いしたいです。)
by mana (2008-03-25 12:53)
はじめてコメントさせていただきます。
私は昨年9月に、にしじまさんで出産し、退院時には奥様にマッサージを施していただきました。
このblogは頻繁に読ませていただいていましたが
今回の出産のお話に、私も半年前の出産のことを思い出し胸が熱くなりました。
退院後、自宅での慌ただしい生活が過ぎ
先日、ふと、私も香りに癒されてみようと
アロマセットを購入。
まだまだ初心者ですが、ブレンドを楽しみ
香りの持つ力を感じています。
奥様の今後の活躍を期待しています。
頑張ってください!
by mimica (2008-03-26 00:46)
mimica様、コメントありがとうございました。
にしじまに入院されて、mimica様のようにそれをきっかけにアロマを生活に取り入れて下さる方の応援は、本当に励みになります。
セラピストとしては最もやりがいのある、すばらしいフィールドと与えられたと思っております。
今日も分娩の付き添いを終えたところです。
mimica様の日常がアロマに彩られた素晴らしいものであるよう、祈っております。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
by mana (2008-03-26 10:59)
御返事いただいて恐縮です。
今回のお産は、明け方に入院してから3時間で
あれよあれよと産まれてしまったので
LDRを楽しむ余裕もなかったです(^^;)
2人目を授かったら、そのときこそ(?)分娩時に奥様に付き添っていただき
余裕あるお産(笑)をしたいです。
とはいえ、こればっかりは天のみぞ知る未来ですが。。。
多くの妊産婦さんに幸せを与える仕事に誇りをもつ奥様もすばらしいです。
これからもよろしくお願いします。
by mimica (2008-03-26 12:30)
はい!
それまでに私も老体に鞭打って一生懸命腕を磨いてお待ちしております。
また、アロマで判らないことなどおありでしたら、何なりとお寄せくださいね。
by mana (2008-03-26 18:02)