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水戸ケアレジデンス、処暑祭 [スパイス]

前日の真夜中凍結列車帰宅は、ジンジャー(Ginger;Zingiber officinale)とスパニッシュ・マジョラム(Marjoram,spanish:Tymus mastichina)を入れたお風呂に午前2時まで浸かって身体を解凍。
その後、お風呂上がりの体温が冷めていく時の眠気を利用して一気に眠り、翌朝の目覚め感は悪くない。

昼過ぎ、夕方からの両親が入居する施設の「処暑祭」に参加するため、PL顆粒を一袋飲んで自宅を出発する。

入居2ヶ月経過。
貴重品を盗られた、友人が出来にくいと、自分の責任や人格を棚の一番上まで上げて不平不満のオンパレードの父に会わなければならないのが気が重いが、夫婦揃って入居者代表で挨拶をするからと耳にタコができるほど聞かされていては、行かずばなるまい。

息子たちの発表会だ、運動会だと駆り出された時のような上向きのベクトルではなく、完璧真下を向いている自分がいる。

外環を走っているうちに空きっ腹に飲んだ風邪薬が過剰な効果を発揮し始め、強烈な眠気が襲ってくる。
このままじゃ事故起こすと判断し、守谷SAに車を入れ、20分ほど車内で爆睡する。

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そんな寄り道のせいで、水戸インターを滑り出て、レジデンスに着いたのは開会ぎりぎりの17:00。
施設前の芝生には、提灯が飾られ、あちこちにテーブルとイス、職員手作りの食べ物の露店が出て、想像以上の賑わいを見せている。

マネージャーさんが私を見つけ、
「ああ、お父様たちのご挨拶に間に合ってよかったわー」
と走って出迎えてくれる。

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自己顕示欲が強く人前でしゃべるのが大好きな父は、2週間も構想を練った大演説をぶち(はっきり言って聴衆には迷惑)、後に続く母は長く続けた俳句の世界から「処暑」の意味を引く。

「処暑」は二十四節気の一。
8月23日頃、暑さが峠を越して秋に向かうことを指す、秋の季語である。

早く施設に溶け込むようにと、新参者の二人に一番晴れがましい場を用意してくださった施設側の配慮に感謝である。

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若いヘルパーさんたちのアトラクションは、本当ならこんな格好で街を歩きたい年頃なのだと、改めて気付かされ、その溌剌さを老人介護に捧げている彼女たちの姿勢に涙が出そうになる。

車いすのおばあちゃまたちのコーラスや熟練ナースの日本舞踊など、微笑ましいアトラクションと手作り料理を楽しみ、屋上から上がる慎ましやかな花火で閉会。
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老人たちを部屋に送った後、月明かりの下で、スタッフたちは撤収に追われる。
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施設に入居した老人たちが家族から孤立しないように、家族参加のこのような機会を設定する。
そこに労力を厭わず奔走する施設職員の努力に胸が熱くなる。

独居の老人たちが熱中症で孤独死するニュースが連日伝えられる。

今宵、ここに住まう老人たちは家族と憩い、本当に幸せそうに見える。


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