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丸の内、ベルガモットを追って [シトラス]

1年に何度か、切羽詰まる。

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お気に入りのアヒル柄のシャワーキャップを被ってみても、道は開けないのである。

あたりまえである。

それは、自分の勉強やひたすら(手や頭や身体を)動かす量の多さでしか解決できないし、デッドラインが過ぎ去るのをじっと待つという時間の経過頼みになってしまうこともある。

今回の切羽詰まりは、LSA(London School of Aromatherapy)のATT(アシスタント・テューター・トレーニング)コースを受講中で、再来週に『教育実習』が迫っているからである。

すでにマッサージの指導のアシスタントはやってみたのだが、それはそれでいろんな問題が自分にあることが判った。
今度は理論の方を、実際にLSAの生徒に教えるんである。

教育実習なんて大学時代に教職員免許を取るために、母校の中学校へ行って以来である。
母校の洟垂れ小僧たちは、大学生の私を「せんせー、せんせー」と無性に慕ってくれ、とっても楽しかったんである。

しかし・・今度はそうはいかんでしょう。

教科書をそのまま読ませて終わり、なんてマヌケな実習を展開しようものなら大顰蹙を買いそうなムードである。
なぜなら、義務で教育されている中学生と、アロマテラピーで自分の人生切り開きたいという生徒が集まるLSAとでは、授業の喰いつき方が全く違うからである。

私に割り当てられたのは、ベルガモット油とレモン油。
ラヴェンダーやローズマリーほどではないにせよ、どっちもものすごく使用頻度が高く、エピソード満載のオイルではないか。

調べ始めると、「ベルガモットという名前はイタリアのベルガモ市が原産だから」みたいな通説でさえ、あっちこっちでひっくり返されている。
(スペインのベルガ地方から独特のビターオレンジの枝がもたらされ、イタリアのカラブリア地方原産のオレンジに接木したからという説がほんとっぽい)

交配種であることは間違いが無いのだが、ビターオレンジ×レモンという説もあり、オレンジ×マンダリンという説もあり、調べれば調べるほど大混乱である。

一番びっくりしたのは生産地で、ベルガモットは世界唯一カラブリアの首都レッジョ・カラブリアから40キロほど離れたコンドフーリ(Condofuri)という村の1,500ヘクタールの畑でしか穫れないのだという、かなり限定された記述もあったりすることだ。
(そりゃかなり高価なベルガモット油になるわねー)

圧搾法という抽出の常識も、歴史をたどればスフマトリーチェだ、エキエル法だと細分化されており、ハンドアウトやビジュアルエイドを作ろうと思っても考えが全くまとまらない。

資料を求めて丸善に行けば、
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面白そうな本を沢山見つけて大人買いし、興味が勝ってちょろちょろ読んでしまい、いつになったら私のベルガモットとレモンができあがるのか、想像もつかない。

かくして苦悩は続き、成果はいまだ遠くにかすんでいる。

切羽詰まった状態は継続中なんである。
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