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千鳥が淵、トリートメントの対価 [ブレンド・プロダクツ]

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陽が低くなって、日中は2階のリビング中がブラインドのストライプに染まる。

そのリビングを違う方向からピクチャーウィンドウで切り取る。
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開口の外のヴェランダは、アキニレの枯れ葉が雨のように降り注ぐ。

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我が家の冬の訪れは、オブジェのようなシクラメンで、と決まっている。
毎年花屋さんに頼んで、真っ白なものを市場で探してきてもらう。
3月近くまで、くっきりした形を保ち続ける。

1ヶ月以上前にオーダーした1階のソファがようやく届けられる。
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「わー、またマーキングする場所が増えたー」

違うぞ!

フィリップ・スタルクのMister Chairは、シングルベッドが2つL字型になったような大きさ。
この部屋はミナサンと我々夫婦がどさりと脱力する場所なので、寝ている確率90%ゆえこのチョイス。
そしてミナサンのマーキングが染み込まない皮革製。

わーい、マーキングするならしてみろー。

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施術のため千鳥が淵へ行く途中の護国寺の大銀杏があんまり見事で、信号待ちの間にシャッターを切る。

霞ヶ関も、靖国神社も、まさに都内は黄金に染まっている。

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千鳥が淵のトリートメントは、ボディ100分で23,000円という高額なお金を頂く。
私の施術にそれだけの価値があるのだろうかと自問しつつ、それでも来てくださる方には、本当にくつろいで頂けるように最大の配慮をする。

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施術2時間前には必ず到着し、部屋を心地よく暖め、湿度を満たし、BGMの音量の調節をする。
選んで来たお菓子とお茶の用意をする。

施術そのものは100分でも、いらした時からお帰りになるまでは3時間以上を費やす。
秋口に蕁麻疹が出たとおっしゃるクライアントさんに、過敏肌、アレルギー全般に古典的定評のあるローマンカモミール(Chamomile Roman:Anthemis nobilis)と、ブルボンゼラニウム(Geranium:Pelargonium asperum)をブレンドする。
甘い花の香りが部屋中に満ちて、外の寒さを忘れさせる。

「また桜の季節に来ます」と4月の予約をして帰られたクライアントさんを送り出しながら、トリートメントと共に千鳥が淵の四季を楽しんでくださっているのだなあと安堵する。

洗濯と後片付けにその後2時間がかかる。

100分の施術のために要する時間は計7時間である。
セラピストが常駐し毎日稼働しているクリニック内のトリートメント室に比べ、千鳥が淵は私1人がすべてを行うので、スピード優先のこの時代、我ながら驚くほどアナログな運営状態だ。

しかし、クライアントさんの心や身体に少しながらでも踏み込むアロマテラピーとは、本来非効率的非営利的なものなのだと思う。

トリートメント・メニューに載っている費用が、施術時間だけでなく、その前後に費やされる時間と労力、環境、そしてセラピストの人格などすべての対価であることに気付いてくれる方だけが、また扉を叩いてくださるのだと思う。



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Akemi S☆

まるで雑誌のようで素敵なリビングですね~!
LSAクリスマスパーティーではお会いできず残念でした。。。

おひとりで運営されてたんですね。何だかスゴイ!
素晴らしいホスピタリティーの千鳥が淵のトリートメント是非受けてみたいです。自分へのご褒美に予約できるようにお仕事頑張ります☆
by Akemi S☆ (2010-12-21 17:56) 

mana

Akemi S☆さん

お久しぶりでーす!
LSAのパーティ、行けなくて残念でした。

是非千鳥が淵へお越しくださいね!
また来年の旅行も楽しみにしています。
by mana (2010-12-24 14:18) 

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