ふじみ野、日本の秋 [フレグランス・ストーリー]
今年は残暑が続かず、やけにあっさり涼しくなったので、日本の秋を満喫している。
ここ2、3年、大好きなニット類が出回る頃はまだ35℃くらいだったりしたのでげんなりしたが、今年はいい感じに着られそうである。
盛夏の薄物から単衣への移行も極めて自然である。
(顔も自然に58歳に移行している・・・残念)
その着物のまま、孫達の七五三の写真撮り(!)である。
お宮参りの着物を仕立て直して誂えた被布を着た孫娘は、まあ、いい感じにポーズを決めていく。
女優だなあ、オイ。
なぜ冒頭(!)を付けたかと言うと、昨今の七五三ではお参りよりこの写真撮影が一大イベント化しているのに仰天したからである。
ジジババはビデオメッセージまで撮られ、夫などもはや孫娘の結婚式に参列したかのようにウルウルになってるんである。
被写体の孫達は折りヅルやら獅子頭やら刀などを持たされ(絶対イミわかってないだろー、キミタチ)様々なポーズをとらされる。
写した何百枚もの写真はすぐにBGM付きのフォトアルバム風に編集され、そのメディアをもらった親がこれぞという何枚かをチョイスし、最終編集に漕ぎ着けるわけである。
結構なお値段だそうである。
編集用の画像から自分のベストショットを選ぶ着物を脱いだ3歳の孫娘は、くわえ煙草ならぬくわえキャンディーである。
オイオイ。
携帯がカメラ代わりになって日常の隅々まで写し出すばかりかネットで一般公開できる、万人が主役の画像時代である。
どこの写真屋の陰謀?と勘ぐってはいけないんだろう。
先日テニスについて熱く語ったばかりだが、サッカーとなると、ゴールネットにボールが入ったら点が入ることしか知らない超ド級音痴(運痴?)である。
しかしお誘いを受け、ご飯やお酒が頂ける部屋の前の専用テラス席、VIEW BOXというなにやらVIPなニオイのする場所で我が(急に地元愛に燃えているような書き方をする)浦和レッズの試合を観戦する。
レッズが3回ゴールネットを揺らして初心観戦者にも3点が入ったことが分かり、自分的には盛り上がったが、謹慎中のレッズサポーターは大段幕や旗を持ち込むことが出来ないため、ひたすら会場を深紅に染めて、相手の柏レイソルを静かに色で威嚇しているように見える。
しかし、この独特の雰囲気、妙に盛り上がるなー。
続いてこちらも大盛り上がり、セラピスト仲間のご主人でさすらいのロックギタリスト、マコトさんの還暦ライブ。
ギター一筋50年というマコトさんの、飾らない穏やかなお人柄を物語るように沢山のキラ星のごとしスター・ミュージシャンが集結し、4時間半(!)ものライブを盛り上げる。
奥様の朋ちゃんがバースディケーキを差し出すも、マコトさんは無言で恥ずかしそうにフーっと吹き消しただけ。
うちのダンナだったらここで「女房には苦労をかけました」とお決まりの涙無しでは語れない夫婦ヒストリーをでっち上げそうな(いちおー、苦労してるけどさー)気がするが、マコトさん、オトコだ。ロックだなあ。
ひとつのことをずっと続けているとこういう風に結実するんだという素晴らしい見本を見せてもらいました。
還暦、心からおめでとうございます。
涙無しでは語れない夫婦苦労話ヒストリーは、ウチの場合、松茸入りすき焼きでご破算にしてあげる。
何は置いても毎年これだけは食べないと、明日死んだら悔いが残る。
血糖値上昇中夫と食べ物に執着無し妻で、エンゲル係数限りなく低い我が家だが、神無月前のほんの2週間ほどだけ提供するという人形町今半の国産松茸入りすき焼きにだけは、何故か一緒の反応を示す。
クリニックで仕事をしていて、お互い「今日でしょう!」と目配せし、電話して席を取り、あわあわと出掛ける。
去年も私がプラハに出掛ける前に大急ぎで飛び込んだのであった。
普段お尻の重い夫も、これにだけは付き合ってくれる。
去年と同じ方がお鍋を預かってくれ、感激。
とろけるような極上のお肉に松茸の香りが移って、毎年、世の中にこれ以上美味しいものがあろうかと思う。
最後は、松茸を半熟の卵に絡めたご飯で〆て完食。
装いと、スポーツと、素晴らしい音楽、そして極上の味。
五感が贅沢に打ち震えるようだ。
日本の秋は本当にいい。
・・・けど、ちょっと忙しい。
2014-09-24 00:22
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