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Amanoi Vietnam、チュニジアってやつは [セルフィッシュ・ジャーニー]

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一週間前に砂漠の真ん前に立ってたとは。

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(立ってないですね….)



チュニジアから帰国後一週間で日本はGWとなり、これまで一人で責任を負ってきたクリニックを長男に初めて任せた夫と共に、次男の住むベトナムへ四たび渡る。
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同じ焼け付くような太陽でも、海と砂漠のそれは、含む湿度と視界に入る緑の量と日射しを浴びる心意気で全く違う。

ベトナムは夏本番。
ねっとりとジャングルの緑が襲いかかるようなずしっとした暑さだ。
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かたや、身体の水分が急速に失われていくざらついた熱さ。
肌の上を熱い粒子が滑り落ちていく。
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何かと腰の重い夫と久しぶりの旅行なので、二度目のAmanoi Vietnam滞在はなかなか自分のペースでコトが運ばない。
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職業柄普通の夫婦よりは共にする時間も多いのだろうが、こうして旅行に出てみると、20年近く開業したクリニックを地元で守り続け、女房子どもが自由気ままに行動するのを許してくれた夫の長い時間は、私よりもずっと年を重ねたような澱となって、彼の旅への意欲や体調管理能力を削ぐのだと胸が痛い。

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早々と夫が部屋へ引き上げた後、次男とバーで徒然に話し込むも、家族と子どもが巣立った後の夫婦二人のバランスの結論は出ず、悶々とする。
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美味しくないよと次男に念を押されたが、ベトナムで唯一生産されているというDarat Wineを土産に。
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そう、美味しくなかろうと激マズだろうと、酒が飲める国、それだけでサイコー!なのだ。
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この捨てゼリフは、チュニジアを一緒に旅行した飲んだくれの相方と私が、帰国後メッセンジャーで一番先に交わした言葉だ。

いや、サハラ砂漠までワイン持っていって、あんなに毎日飲んだっしょ、と仰るなかれ。
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オレンジブロッサムも砂漠も圧巻だったが、それらと同程度にびっくりしたのはイスラム圏の酒類販売・提供のご法度ぶりだ。

舐めてた。

町にあるのはジューススタンドやカフェばかり。

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カフェには大の男だけが座り込み、酒無しで日がな一日喋りまくってる。
一種独特の見慣れぬ異様な風景だ。
聞けばカフェ、女人禁制だそうな。
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お茶して喋べり倒すのは女子の特権だと思っていた相方と私は腰抜かす。



酒はホテル以外では相当高級なレストランでも提供されない。
フランス資本の高級スーパーMonoprixにもCarrefourにも酒類販売は無し。

疲れて機嫌の悪い私のために相方が何度か食事を作ってくれたが、お酒の無い食卓って力士の居ない土俵みたいなもんなので(どういう比喩?)、遂に我々は男しか入れないというブラックマーケットに行くことに。
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(缶ビールはノンアルコール)

不思議なもので、だめだと言われれば無性に追い求めるのである。

・・・でゲットした5本前に。
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Yeahhhhhh!


砂漠で砂に突き刺して飲んだワインはそんな中の二本。
相方が大事にトートに入れて一昼夜持ち歩いたのである。
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ボトルとグラス持って万歳もしたくなるわ。

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酒は簡単に飲めないが、どの道ばたにも溢れんばかりの種類のオレンジ類が安く豊富に売られているのに感動。
毎日Monoprixで買って食べ続ける。
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さすがにオレンジブロッサムの名産地の面目躍如である。



一方、香料産業はこれまで見た途上国の例に漏れず、フランスなど主要国の企業に買い取られ、自らのプロダクツにまでは至らない蒸留所が多いように思う。
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そんな中で、政府やODAとタイアップして蒸留法と起業のトレーニングスクールも始まろうとしており、革命後今ひとつ経済の発展に至らないこの国の一つの主要産業として香料が注目される日を願ってやまない。
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独裁制が蔓延って混迷していた北アフリカの中で、平和裡に成し遂げたジャスミン革命により民主主義へいち早く舵を切ったはずのチュニジアは、今必ずしも政府の運営が上手くいっている訳ではないらしく、観光客も激減して経済は低迷、一般庶民に不満は多い。

その中でも新しい世代がヒジャブを脱ぎ捨てて世界と繋がり、何とか発展への意欲を見せてくれるところが希望でもある。
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マトマタの穴居住宅と、プロデュース担当娘のサブリナ。
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地中海と真っ青な空に映えるカラフルな息づかい。
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ネフザの蒸留所からの帰り道、コウノトリがふつーに一般住宅に巣作ってる風景を初めて見た。

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一方に広がる赤褐色というモノトーン。
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まったくチュニジアってやつは素敵だ。

酒が自由に飲めたらもっとね。

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いろいろな思いを含んで苦いベトナムワインを胃に流し込みながら、夫が自分の人生を消耗させつつ私を解き放ってくれた結果の国々を思う。

夫と飲むDarat Wineの味は複雑だ。
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