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トリートメント室、育児とは [フレグランス・ストーリー]

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「育児に疲れた」

このところ何人か続けてこうおっしゃる方をトリートメントした。

育児は、少なくとも私はめちゃくちゃ楽しいものではなかった、とあえて言う。
・・・というか自分が「育児」というものをしたのかさえ、私には判別がつかない。

25歳で長男を生み、1年半後には次男が生まれた。
今のようにネットも母親学級(両親学級という言葉は無かった)などというものもそれほど盛んでなく、未熟で何も知らない母親であった。

次男は生まれた瞬間から可愛いと思えたが、長男の時は何をすればよいのか判らず、戸惑うばかりで可愛いと思えたのは、半年以上経ってからであった。
このことは育児疲れでいらっしゃる方には必ずお話ししている。

育児はそんなに夢見るほど楽しいものではない。
男の子の反抗期なんて言ったら、それこそ毎日泣き暮らすほど辛い。

でも、「疲れた」と思ったことは無かった。
それは理想の子育て像が無かったので、そこに近づこうと努力もしなかったからだ。
私は息子達とけんかしながら、一緒に自分も育ってきたのだと思う。

親の努めは、子供が育って行く環境を整えてやる、それだけだと思うし、できるのはそこまでだ。
それさえできれば子供は必ず逞しい成長という答えを返してくれる。
子供をこうさせたい、自分がよい母親になりたい、という能動的な願望は捨てた方がいい。
それは「疲れる」だけだから。

小さい時はよく病気もしたし、大きくなってからは口もきいてくれなかったような息子たちで人様に自慢できるようなものではないが、己が決めた道を駆け上がっていく、その後ろ姿を見ているだけで楽しい。
子供の生きる力を信じて先に歩かせる、親は後からついて行って軌道修正をしてやるだけ。
それが楽である。

「育児に疲れた」
福岡の小一男児を自らの手で殺めた母親の理由はこれだった。
育児、子育て・・・その言葉をみんなあまりに大きく、重く考えてはいないだろうか。

私のところにトリートメントにいらした方には絶対にそんな崖の上を歩くような思いはさせない。
そんな思いで、毎日自分のアホな子育て話しを披露しつつ、トリートメントしている。













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mimica

にしじまさんで出産して、9月26日でちょうど1年になりました。
それを前にして、子育てのお話、なんだか胸にしみました。

1歳になり、だんだんわがまま、おてんばが増えてきて
そして私も職場復帰。

どうなることかと思っていたので
なんだかホッとしました。

またにしじまさんにお世話になりたいけど、、、
いつになることやら。ですね。
by mimica (2008-09-28 18:11) 

mana

mimicaさま、コメントありがとうございます。
そして、お嬢様の1歳のお誕生日、おめでとうございます。
育休を取られていた方にとって、お子様の1歳のお誕生日は初めて母子が別々に歩き出す日でもありますね。

お疲れが出ませんように、お身体にお気をつけてお仕事と育児の両立をなさってくださいね。
もしもお疲れが出たときは、オフィキナリスを思い出してください。

応援しています!





by mana (2008-09-28 20:25) 

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