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六本木、東京タワー [フレグランス・ストーリー]

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来月、ベトナムに職を探し当てて旅立つことになった次男を送る。

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「光ちゃん、我慢しないで、いやになったらすぐに帰っておいで」
と、多額のお餞別をくれて、叔父ちゃん叔母ちゃんたちは大層甘い。

医者以外の職種が見当たらない、かなり統一感溢れる一族である。
良く知らぬ発展途上の国なんて、苦労しか転がっていないように思われても仕方が無いんである。

その中から、自分は医者にはならぬと、ぐわしと建築を選び取り、学生時代から放浪し歩いて、海外での仕事を視野に入れていた(と思われる)次男である。

震災後の日本の建築デザインに疑問を投げかけて、生まれ育った国を飛び立つ彼である。

よもや、1年以内ですごすご出戻って来るなんて・・・・あり得ないと思う!
(・・と取りあえずは激励の意味も込めてハードル上げとくが、辛かったら帰ってきなよ・・・)

孫たちは風邪を引いて、新潟からは長男だけが参戦である。
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弟を見送るために、この食事の何時間かだけのために新幹線に乗ってきたのだ。

思春期には、反抗して違う方向をを向き続けていたように見えた長男が夫の背中を見据えて同じ道を歩き、常に柔軟に我々に寄り添ってきた次男が海外へ飛び出していくのだから、何とも息子とは不可解なものである。

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異国に暮らすことになる次男が何らかの困難に立ち向かう時、きっと窓辺に微笑んでいる東京タワーと、ここに集った親族を思い出すだろう。

彼の選択が正しかったのかどうか。
母親は、やはり黙って結果を待ち続け、日を過ごすのである。




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