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水戸、白い花が好き [ブレンド・プロダクツ]

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実家から株分けしてもらった白いアジサイがだいぶ花を多くつけるようになった。
白い花が大好きである。
これは実家の母譲りだ。
実家の広い庭は母が集めた白い花が咲き乱れる。
フランスから帰って初めて実家の両親を訪ねることにした。

私が嫁ぎ、教職にあった二人は定年後、毎年のように二人で海外へ出かけて行った。
それが二人の一番の楽しみであったし、子育て、役職の束縛から離れた自由の謳歌でもあった。
父より7歳年上の母は、80歳で念願であった「エベレストを空から見る」という冒険に打って出て、地元から小型チャーター機でエベレストの上を飛んだ。
それが二人の最後の海外旅行であった。

今もどんなに海外へ行きたかろう。
特にまだ頭のしっかりしている89歳の母は物事への探求の意欲が強く、興味が尽きない。
自分たちだけで行くのは無理なので、私に連れて行ってくれと言いたかろうに、私も認知症を煩った父と体力が衰えた母を連れて飛行機に乗るのは自信が無く、こちらから誘うこともしない。

その代わり、ではないけれど、旅行に行けば写真とお土産を持って報告に行く。
母はその話しを聞かせてもらうだけで、うれしそうにしている。

「白い花以外は花ではない」くらいの勢いの母には、モリナールで見つけたgardenia(くちなし)の花のボディローション、若い頃から頭の毛が寂しい父にはアルルで買った紺色のベレー帽だ。
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香水をほとんどつけないので、身体に付ける香りはボディローションで楽しむ。
海外へ出かけるとそれこそスパやフレグランスショップで珍しいボディローションを探しまわる。
今までの最大のヒットは、チェンマイのThe Chediのアメニティだったサンダルウッドのローションだ。
現地でシャワー後につけて出かけたら、同行したアロマにはあまり興味のなさそうな従兄弟が「いい匂い」と言ったので、買い込んでバーグ先生達にもお届けしたのだが、この前のフランスで「あのサンダルウッドのボディローション、すごくよかったわ」と言っていただき、うれしかった。(職業柄いろんなフレグランスに埋もれていらっしゃるだろうに)

その経験をふまえて言えば、プロダクツはやはり原料となるEOの品質で優劣がつくと思うので、よいEOの産地の近くで買うものがよい、と思う。
例えばジャスミン・サンバックやイランイランなら東南アジア、サンダルウッドならアジアかインド、ユーカリ系ならオセアニア、そして温暖な気候に育まれる香しい花々は地中海沿岸である。

モリナールでガーデニアのボディローションを見つけた時はこれだ!と思った。
「白い花は香りがよいから」という理由でこだわる母に、と買い求めた(もちろん自分の分も)。
くちなしには緑色のとんでもなく大きな芋虫がいて、幼い私はそれが恐ろしくてどんなにいい匂いでもその花に近づくことは出来なかったが、母はそれをピンセットで摘み取りながら大事に大事にその木を育てていた。

ローションを腕に擦り込んであげると、香りを嗅いで「ほんとうね!くちなしね!」と喜んでいた。
また今度どこかへ出かける時は白い花のローションを探そう、と思った。




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