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広尾、べっちゃんを乗せて [フレグランス・ストーリー]

仕事から帰る途中、エンプティ・ランプが点灯しているのに気付いて、スタンドへ車を入れる。

JOMOのスタッフは
「こんな時間にいらっしゃるなんて珍しいですね」
とたいそう愛想がよろしいというか馴れ馴れしい。

えっ、そうだっけ?

着信メールを片手操作しながら、私、あなたのこと知らないんですけど、という世間話シャットアウト・オーラを全体にかましてみるのだが、
「いつもいらっしゃるの、昼間ですもんねぇ」
と、こっちはあんた知ってるよモード全開なんである。

お釣りを受け取りつつ、疲れているのにハイテンションのガソリンスタンドのお兄ちゃんになんで付き合わなきゃいかんの、と憮然として、はたと思い当たる。

あなた、もしかして”200リッター”の時の人?

どびゅ〜んと逃げ帰る。
恥はかき捨てたい。

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朝、べっちゃんが足を引きずって歩いている。
曲げてみたり、伸ばしてみたりするが、痛がる様子はない。
夫も「おかしいね?」と言う。

もう10歳だもんなあ。
ここ2、3週間、自宅の改装で業者サンたちが出入りするのに興奮しっぱなしで、腰でも痛めたんではないだろうか。

ちょうどクライアントさんのキャンセルが出たので、べっちゃんを広尾のダクタリまで連れて行くことにする。
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ここはボストンのエンジェル・メモリアル動物病院の姉妹病院で、365日24時間対応の高度「獣」医療が期待できるところだ。
医療の質もさることながら、8年前に先代クロが亡くなった時は、担当の副院長先生から心温まる直筆の長いお手紙を頂き、その病院の精神に動物への深い愛情が刻み込まれていることに感動した。

問診票の「あなたのお名前」というところに思わず自分の名を書いてしまってから「可愛いペットの代わりに書いてください」という注意書きを見つけ、「あなたの」が指しているのは私ではないことを知る。

べっちゃんは入院や注射を逃れようとしているのか(そこまでヨンデる?)、先生の前で飛んだり跳ねたりして(朝と全然違うじゃん!)元気さを装い、先生と私を困惑させる。
とりあえずレントゲンを撮りますから1時間ほど預かります、と云われ、仕方なく懐かしい広尾商店街をぷらぷら。

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昔はフリーパスで入れた母校の裏口は、今や守衛さんがいて、門限寸前に酔っぱらいながら駆け上がった階段に足を踏み入れるのはためらわれる雰囲気だ。
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あったあった、東京フロインドリーブ。
本格的ドイツパンの先駆けで、学生の頃はかなりカッチョいい存在だったが、今は縮小した店で何とか続けているように見える。

結局べっちゃんは、レントゲンで骨に異常はなく、もしかすると靭帯かもしれないが、経過観察ということで帰された。

なんでそれくらいで広尾まで?なんだが、先代クロがいい加減な獣医に手術を2回もされて、晩年全く歩けず辛い日々を送ったのを思い出すと、最後までイヌたちのQOLを落とさずにいるためには、この病院にとりあえず診せる、というのが私の反省の実現化なのである。

懐かしい母校や商店街も散歩できたし、ベッちゃんを膝に乗せて高速をすっ飛ばすドライブも、また乙なもんであった。

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