フォーシーズンズ椿山荘、叔母の着物 [フレグランス・ストーリー]
新潟の駅の中に立っている。
いや、ここまで堂々とパクってますと言われてしまうと、ああそうですかという他は無い。
ハチ公のように待ち合わせの人で埋もれているわけでもなく、その前で足を止める人も無い。
ああそうですかという無関心さにさらされながら、自身は何の罪も無いタマ公は駅の隅っこに海の方を向いて立っている。
さて。毎年、松の内が明けた最初の土曜日は、夫の所属していた医局の新年会である。
開業して医局を離れた者の配偶者にまで毎年ご招待いただき畏れ多いが、うちのような個人開業医は母校の医局の支援が無ければ成り立たないので、顔つなぎという意味もあり、夫と出席させていただく。
着ていくものに結構悩んだりもする。
目上の先生の奥様もいらっしゃるので派手すぎてはいけない。
かといって普段着の延長のようなものでは失礼である。
新年会というあらたまった場なので、露出の多いドレスなんかは論外である。
・・でいつも無難なスーツのようなものに落ち着く。
今年は着始めた和服で行こうと決める。
叔母から譲り受けた色留袖は地模様が美しい。
それを私のサイズに仕立て直したものに、タイの民芸品のバッグ(たしか3000バーツぐらい=9000円)。
帯はちょっと頑張って龍村のエキゾチックなお棗柄を合わせてみる。
新春をこれで表したつもり。
叔母の着物は裏地にも草花の絵が描いてあり、仕立て直した呉服屋さんも感心するようなものだった。
生涯独身を通し、着物のイロハも判らない姪の私にその着物を託した叔母の気持ちを考えると、大事に大事に着ようと思う。
着物は代を超えて、そんないろんな思いが伝わるのが素敵だ。
叔母ちゃん、大事に着るね。
2009-01-11 20:29
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