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銀座、ボンジュール [フレグランス・ストーリー]

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なんと久しぶりの蒼さだろう。

4月下旬の防寒準備なんて、五十路すぎの受験勉強みたいなもんで、傾向も対策もある訳が無く、そこにある一番気温に順応しそうなものを着る。
ダウン着て都内へ通ったり、クリニックでは半袖の仕事着を着たりで、クローゼット及び頭の中はどんどん混沌とする。

しかし、今日は!

天井のトップライトからウルトラバイオレットが燦々と降り注ぎ、今度はシミ対策に追われるんである。
人間とは、特にワタシとは、いつも何かと格闘するように出来ているんであろうか。

夕方、英会話レッスンの後、東京国際フォーラムで行われている日本産婦人科学会総会に出席のため、新潟から上京した長男の上司や同僚をお招きし、銀座でご飯を食べることになる。

某有名ブランドビルの最上階にある、三ツ星シェフ(プロデュースだったはずの)のフレンチ。
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数年前出来た当初は、まず予約取れない。
電話すると日本人スタッフが「ボンジュール」と出(ここで笑いをこらえるのに苦労)、サービススタッフは◯ャネルスーツに身を包み、それはもう話題の店であったので、何回かここぞという時に利用した。

美味しいものが沢山ある新潟からのお客様なので、話題性で勝負!と選んでみたが、心底びっくりしました、ワタシ。

まず電話した時に「こんにちは」と日本語対応で拍子抜け。
あの「ボンジュール」も盛り上げツールの一つだったのだとヘンに納得する。

スタッフのコース説明で、アミューズはアスパラガスのジュレと言った舌先の乾かぬうちの次の前菜も「ホワイトアスパラガスのオレンジソース」。
一瞬、聞き間違えたと思う。

そのホワイトアスパラガスが出て来た時に、イヤーな予感は確信に変わる。

ぶっといべちゃべちゃのホワイトアスパラガス2本がただ横たわり、その上に何の工夫も無くどっぺりとカレーのようにかかった黄色い多量のソース。
今どき、サイゼリアでも(失礼!)こんな無粋な盛りつけはしないのではないか。

ちょっと気取り過ぎだけど、これまで何回かリピートしたのは、出て来るお料理が実に繊細で美しく、お味もなかなかだと、全然グルメじゃないワタシでも何か琴線に触れるセンスが感じられたからだ。

続く魚も肉も途中でギブアップ。
肉は堅く脂ぎって、喉に脂身が引っかかる。

最後に巨大なサバランに生クリームを山盛りにしたデザートが出た時、この店を心の手帖から削除する。
まるでハワイの道ばたで売っているジャンクフードみたいだ。

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名誉のために付け加えれば、パンは可愛らしく、ハーブバターもGood。

1時間ごとにイルミネーションが変わる東京タワーが、まるで宝石のブローチのように、大きなガラスに映り込むロケーションも、TOKYOっぽくておしゃれである。

しかし!

もはや三ツ星シェフの手を離れ、日本人シェフが厨房に立つのなら、それもこのご時世仕方が無い。
それならなおさら、日本人らしい繊細さを表現してほしかったと思うのだが。

以上、非グルメ代表超私的レポート。
(本当にグルメの方はオイシイと思われているかもしれませんので、悪しからず・・・)



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