日本橋三越、フラ観ました [フレグランス・ストーリー]
「manaさんを思い出して作ったの」
みきみ先生(以前指導してくださった大好きな先生)がくださったのは、ラナンキュラスの髪飾り。
雨で閑散としたデパートの催事場。
ここが本日のHulaの舞台である。
せめて、集合場所のこの方だけでも写メに残すか。
一旦回復したはずの体調がスッキリせず、衣装の大荷物とそぼ降る雨で、まるで気分は地方を転戦する孤独な駆け出しボクサー。
デパートの閑散ぶりと相まってガタ落ちだった気持ちが、その舞台の袖で渡された一輪の鮮やかな色で生気を取り戻す。。
『フラガール』で、フラをやめた親友からの髪飾りをつけてデビュー戦に挑んだ蒼井優ちゃんのシーンが一瞬脳裏を走る。
今日踊る曲は、先生に泣きついて、ステップをメール動画で送ってもらった思い入れの深い曲。
他に観に来る人もいないから、よーし、せめてみきみ先生に、ワタシこんなんなりました、というところを見てもらおう!と意気込むも・・・
借り物のロングの白い衣装はサイズが大きく、見せ場のダウン(膝を大きく曲げて身体を下に落とす)では裾が気になり、課題の視線の維持も達成できず。
観客の後ろで、ほほえんでいるみきみ先生だけがかろうじて目に飛び込んで来る。
時間にして4、5分の私のデビュー戦はあえなく撃沈。
抜け殻に落胆と使い終わった衣装をいっぱい詰めて、地下鉄に乗る。
退勤ラッシュと重なり、蒸し蒸しした電車での帰路は、さらに気力を奪われる。
銀座で丸の内線に乗り換える直前に、何気なくメールチェックすると
「フラ観ました。銀座にいるので連絡乞う」
フラ観ましたあ?
一瞬その意味が呑み込めない。
誰よー、どこにいたのよー!
私がクリニックをお昼で出た時は、素知らぬ顔で「イッテラッシャイ」と言ってたくせに。
また夫がやってくれたんである。
銀座の焼肉屋にて二人で祝杯をあげ(何の祝杯だよ?)、一瞬ボルテージが上がるも、夫の撮ってくれた写真を見たら、やっぱり私の視線は全部下向き。
ともかく、心に彩りをくださったみきみ先生と、オペを3件片付けて日本橋までこっそり駆けつけてくれた夫に支えられ、マイ・ファーストパフォーマンスはほろ苦くも素敵な思い出として、人生のファイルに綴じられたんである。
2010-05-27 11:22
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コメント(2)
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お疲れさまですー!
で、おめでとうございます!
個人的には撃沈やら落胆やらいろいろあるのでしょうけれども、
ステージそのものの意義とか、
周りのお客が得た癒しや華やかな高揚感には
ダンサー個人の目標とは別の所にありますからね。
そこで踊って人が観た。
その第一歩がおめでとうなんでございます。
個人で足らなかった部分は次に是非!w
by alo-had (2010-05-27 14:43)
alo-hadさん
そうですね。
一人で練習することも、私には十分仕事から解放されるという意味で意義があるのですが、人様に観て頂くということも、また別の意義があるのでしょう。
しかし・・・・
先日のお嬢様のあの真っすぐな目線を、私は見習いたいです。
by mana (2010-05-27 20:34)