丸の内、衝動買い

よしなさい、誰も欲しがらないからと忠告したのに、酔っぱらった夫がバンコクで買った焼き物。



作者不明。
値段不明。
使途不明。

所在なげに異国のテーブルの隅に佇んでいる、あり得ない色の動物たち。
（ハロン湾クルーズで買わされたしょぼい絵はがきよりはマシだけど）

酔っぱらうと何かを買いたくなる夫の奇癖の結果に違いないのに、彼からはとうに見放されているのが不憫だ。

初夏を脱ぎ捨てて、あっという間に夏日になる。


ユナイテッド・アローズで素足になりたい衝動にかられ、ガラスビーズをてんこ盛りにしたトングサンダルを衝動買いする。
足が短いのでフラットヒールは御法度だったはずなのに、ルールを無視するのが衝動というものであるからして。

震災以後、衝動買いってものが頭から消え去り、防災グッズ、節電機器にアンテナ先を集中させていたような気がする。

自分に課した（あるいは社会的に課されている）規制を取り払って、欲望の赴くままに他愛のない何かを手に入れる。
手に入れた青い鳥は、家に持ち帰ればただの灰色のツグミになってしまうかも知れないけれど、自己規制を一瞬は乗り越えたという事実には意味が有るんだろうなあと思う。


CONRAN SHOPで、ニャーと鳴きながら目から光線を放つネコのキーホルダーなんぞも、衝動買ってみた。

煩悩夫婦だニャー。