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銀座、香りをイメージする香水瓶 [マイハーベスト]

豪雨が去った後に、とり残されたような涼しさが東京を覆う。

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話題のアイスビール・バーも今日は寒々。

夫が軽井沢へゴルフに出かけたので、銀座ポーラミュージアムへ『香りをイメージする香水瓶展』を観に行く。

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ナルキス(むくげ)/ルネ・ラリック/原型制作1912年頃

小さくて、デザイン性が詰まっていて、あまりにも美しくて、香水瓶ほど女性のコレクションに最適なアイテムが他にあろうかと思う。

その中で、ガレやバカラより、ガラス細工という芸術性と、量産という産業性を結びつけたという意味で、ラリックに惹かれる。

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エレーヌ(蓮の花)/ルネ・ラリック/原型制作1910年頃

1点ものの手作りならどんな工夫も装飾もできようが、大量生産をめざした型枠を使った時点でガラス細工としての芸術性には限界が生まれる。
その限界と、美しさの探求へのぎりぎりのせめぎ合いが、ラリックの作品にはぎっしり詰まっている気がするからだ。

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パクレット(ひな菊)/ルネ・ラリック/原型制作1919年頃

特に化粧品会社と提携して量産されたラリックの香水瓶は世界中に散らばり、現在もその同じ型で生産されているものもあるはずだから、アンティークとしての価値と見極めは非常に難しいところだ。

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セルバン(へび)/ルネ・ラリック/原型制作1920年頃

それでもこの小瓶たちのカーヴィングを眺めていると、ヨーロッパに連綿と連なる彫りの歴史を見せつけられる思いだ。

ラリックの香水瓶をコレクションし始めてまだ日が浅いが、たまに状態の良いものが見つかるとすごくうれしい。

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ドゥ・フルール(二つの花)/ルネ・ラリック/原型制作1935年9月26日


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カクテュス(サボテン)/ルネ・ラリック/原型制作1928年〜1943年)

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ニナ・リッチ「喜びの心」/ラリック社/原型制作1942年


香料会社から提案された香りのイメージを、香水瓶という具象にデザインし、仕上げる過程を想うと、たまらなくロマンチックだ。
香水をプロデュースする香料業界はまるで錬金術のように儲かったというが、この香水の容れ物を見ているだけで、「香り」というトレジャーが人々をどんなに夢中にさせたかが分かるような気がする。

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ひとしきり古に思いを馳せた後、三越の1階にある「デンマーク・ザ・ロイヤルカフェ」でシャンパンランチ。

休日の昼間に飲む、1杯のシャンパンの、なんと美味しいことよ。

その後、サエグサでお孫ちゃんたちの洋服を買う。
もうすぐ会える2番目はプリンセスらしい。



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ぼんぼちぼちぼち

ラリック どれもため息が出るほど素敵でやすなぁ\(◎o◎)/
個人的には ヘビとサボテンが特に好きかなぁ
by ぼんぼちぼちぼち (2011-08-01 20:00) 

mana

ぼんぼちぼちぼちさん

コメントありがとうございます。

出品数は少なかったのですが、素敵なエキジビションでした。
by mana (2011-08-01 23:20) 

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