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軽井沢、山荘の第2幕 [フレグランス・ストーリー]

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軽井沢私立林間学校開校。

埼玉から車で2時間以内で来られるこの地に、知り合いの老建築家に設計を依頼して山荘を作ったのは、12〜3年前。
産婦人科開業で長期の休みがとれない夫が手軽に休養が出来るように、と思ったのと、イヌたちを一緒に連れて泊まれる場所が欲しかったので、管理が面倒なのは分かっていたがあえて自前にこだわった。

息子達はすでに大学に入って家を離れており、彼らがここを利用したのは、僅かに都内の大学に通っていた次男が友達と一緒にスキーをしに来た1回のみであった。

山荘は、いつか私の心身のリトリートとなり、夫のゴルフの宿泊所となり、時には我々の友人を呼んで語り明かし、長く大人仕様の夏の隠れ家の風体であった。

しかし、4歳を筆頭に3人の子達を抱える長男の家族が、子どもたちが野外遊びを楽しめる年頃になったのを機に、訪れることになった。
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イヌも子どもも一緒になって、山荘は移動動物園がやってきた保育園状態である。

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夫は慣れないネットショッピングで紆余曲折の末に特大のビニールプールを買い込み(しかし組み立ては長男に任せ・・)、ちょっとジジ株を上げたつもりである。

夫は家系的にアンチアウトドア派なので、息子達は成長過程で夫に連れられて野外遊びをすることがなかった(だいたい夫自身が大の虫嫌いである)が、その辺を危惧した私の父が、実家周辺の有り余る自然の中へ息子達を連れ出し、虫取りやキャンプや磯遊びをよくさせてくれた。

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長男はサーフィンをやるので、日常にアウトドア生活があるせいもあるのか、場面が戸外に移ると俄然その本領を発揮する。
普段のかったるそうな態度がうそみたいに、傍観する夫を尻目にてきぱきと動き回る。
手さばきも慣れたものである。

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じいちゃんと買って来た花火遊びに夢中になる子どもたちに、安全に遊ぶためのルールも細かく指導する。
火の後始末も、翌日の朝にウッドデッキにくっついた蝋をこそげ落として掃除していったところまで、息子ながら完璧である。

自然の中で遊ぶには、自分の安全確保と自然を汚さないためのルールとマナーが必要だ。
息子達が、幼い日に実家の父と遊んだことでそれらを習得し、また次世代の子どもたちに伝えていけるのだとしたら、今は心の距離がある父にそこは素直に感謝したい。

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このじいちゃんは、アウトドアとはまた別な分野で、孫達に何かを残すのだろうか。

息子達のそれには間に合わなかったが、ようやく孫の世代に、軽井沢山荘は、自然と共存する楽しさを教える役目を担って、新しい幕を開けたように思う。



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