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千鳥ヶ淵、再会 [フレグランス・ストーリー]

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春眠暁を覚えず。

一度言ってみたい、その言葉。

一度やってみたい、その惰眠。

千鳥ヶ淵に居を構えるせいで、開花宣言から花吹雪が舞うまでの2〜3週間は、毎年猛ダッシュで駆け抜ける。
桜前線と競争する勢いである。

パーティの1週間前には、グローサリーでシャンパンとワインを選んで配達してもらい、冷やすべきものを冷蔵庫に仕込む。

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ロゼのシャンパンと白ワイン各々20本。
冷蔵庫はそれだけでパンパンである。

30日日曜、ファースト・ミッション。

何度も書くが、雇用機会均等法施行前で正式には4年制大卒女子の採用が無かった時代、親のコネでもぐりこんだ会社の大卒同期が30年ぶりの女子会(・・・・ということでいいんだろうか?)。
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もう久しぶりの再会ゆえ、前日から着ていく服や持っていくもの関係メールを飛び交わせて盛り上がる。
かつての寝坊常習犯は、当日朝やっぱり「お寝坊して焦り気味です」メールをばらまいて皆を大きく頷かせる。

あいにくの春の嵐。

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青山Two Rooms は、横殴りの雨を6階のインフィニティプールに受けてなお盛況である。
(洪水になってるわけじゃないです)

ランチがシャンパンで盛り上がった後、千鳥ヶ淵にお越し頂き、夜桜見物して頂こうというのが私のプラン。
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我々が丸の内OLだった80年代、日本はバブルの真っ最中。

それはそれは楽しい、お気楽腰掛けOLの私たちだったからこそ、見られた夢もあったはず。
それをとことん話そうじゃないか。

「manaちゃんが見たことないようなダイヤの婚約指輪して入社式に来た」
「S子ちゃんは初心のあいさつで”私は一生バラに囲まれて暮らしたい”と言った」

出るわ、出るわ。

今だったら、おまえら、要らないと、後ろから頭叩かれそうなボケっぷりである。

日本中が浮かれていたあの頃だからこそ、許された(許されていない?)非生産的所作。
本当にすみませんでした。

筋書き通りに寿退社してあっという間に会社を去った(私含む)者もおり、脚本変更して仕事に残った者もおり・・・それぞれの30年が桜とともに夜空に浮かび上がるはずだったのに・・・・

「荒天のため、本日日曜のライトアップは中止と先ほど千代田区から連絡入りました」
無情なコンシェルジェの言葉に、我々のバブルが崩壊する。

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奇しくも、ちらつかせた婚約指輪から35年めの我が結婚記念日。
「バラに囲まれて暮らしたい」S子ちゃん作のお祝いブーケは、スモーキーな縁取りでシックに決めたカーネーション。

そう、私たち十分大人になったんだね。
みんなそれぞれに自分達はバラじゃないことに気付いた通過点を通り越して・・・・



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