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スリランカ・ゴール、シナモンの島 [セルフィッシュ・ジャーニー]

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久しぶりの夫と二人旅行である。

お互いに自分のスケジュールで生活することの方が楽になって(熟年離婚てここからかしら?)、特に旅行は絶対一人!と私が決め込んでしまっていることもあり、この前夫婦二人で海外へ出掛けたのがいつだったか思い出せないくらいだ。

GWの隙間に、夫が4日間だけ何とか空けられるというので、矢も楯もたまらず、行ってみたかったスリランカ旅行を企てるも、予想より遥かに遠かったインド洋の彼方。

日本からの直行便は週4便のみ。
往路はそのダイレクト便を捕まえるも、帰りは話題のマレーシア航空クアラルンプール・トランスファーでほぼ一昼夜かかる旅程となった。

ところでスリランカの首都ってどこだか知ってますか。

スリランカ行くからレッスン休みますとメールしたら、「スリランカの首都って、すりじゃやわるだなぷら(平仮名で書くなよ・・)ですよね。いってらっしゃい!!」とドラムの先生がすらっと返信してきたので、なんでどうしてと腰抜かす。

だって私が小学生の頃は、国名はセイロン、首都はコロンボだったもん。

まあ、その程度の知識である。
道中は二人で、セイロン島が北半球か南半球かのレベルの低い言い合いになり、日本では替えられないというので通貨が何かも分からず、しかしそれでも直行便で成田から9時間のコロンボ国際空港からさらに車で3時間、島の南端の古都ゴールを目指ことになる。

なぜなら、そこにスリランカ一つめのアマンがあるから。

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「パーフェクトリゾート」として人気の高いアマンリゾーツが、城壁に囲まれた世界遺産でもあるゴール旧市街に開業したAmangalla。

その前身は植民地時代に開業したアジア最古のホテル、ニューオリエンタルホテル。
そこここにコロニアルな風景が広がる。
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部屋は完璧なまでのシンメトリーと、白にダークブラウンのトーンで統一されている。
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部屋に飾られた花や何気なく置かれたココナツまでが、計算され尽くしたオブジェのよう。
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完璧に美しいプール。
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一組のゲストに一人のバトラーがついてリクエストを聞き、可能な限りその願いを叶える。
アマンのOne to Oneのポリシー。

部屋に常備されたこれまでのリクエスト参考集みたいなものを見ると、ゴールから距離にして200km以上離れたシーギリヤ(5世紀の岩山宮殿跡。通常の交通機関利用なら片道一昼夜)までヘリコプターチャーターして日帰りするツァー、お値段なんと48万円とか載ってるし。

いたってことですよね、そういう人が。

近くのライステラスに100本以上のキャンドル灯してディナーもOKとか書いてあるし。
(小っ恥ずかしいだろ、中年夫婦にとってこれは)

とにかくディナーをどういうシチュエーションで食べたいかを毎日聞かれる。

我々についてくれたのは、Amangallaが開業した時にルームボーイとして採用されたというYasith。
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独学で英語をマスターしながらバトラーにまでなったというからたいしたものだ。

我々のリクエストはせいぜいプールサイドでご飯食べたいとかそんな程度なんで、安心してね。

とりあえず正味2日しかない1日めは、午前中はYasithお勧めのアーユルヴェーダトリートメントを受けて、午後はゴールフォート内散策とする。

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ずっとずっと受けてみたかったが、髪がべとべとになりそうでできなかったシロダーラをこの機会に。
オイルを流し続けるので、専用のクッションも何も無い固い木製のベッドを見て一瞬ひるむも、敢行。

胡麻油のような香りのするオリジナルブレンドだというオイルを第3の目と言われる額のツボに垂らし続ける。
トリートメント後45分はシャンプーせずにオイルを頭皮に染み込ませるようにとのことで、夫もこの出で立ち。
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正直、オイルの香りがかなりキツく、シャンプーしても3日くらい髪から匂いが抜けない。
特別な休暇だけに是非どうぞ。

午後は城壁に囲まれた小さな旧市街地を散策する。
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14世紀にアラビア商人たちの東方の貿易港として、セイロン島南部最大の街に発展した場所だ。
商人達の目的は宝石と香辛料とお茶。
特に胡椒やナツメグなどアジアでしか産出されなかったスパイスは、アラビア商人達によってヨーロッパへ運ばれ、金銀に劣らぬ高値で取引されたという。

そして、この島で育つ極上のシナモンは甘い香りでヨーロッパ人を魅了した。
その需要を背景に、最初にここを支配したポルトガル人を排除してシナモン貿易を独占し、莫大な富を築いたのがオランダの東インド会社であった。

オランダ人はシナモンのプランテーションの中にベランダのある豪華な邸宅を建てて暮らしたというが、それがダッチコロニアルスタイルの、例えばAmangallaの前身のニューオリエンタルホテルのような白い建物である。
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とにかくシナモン!

エッセンシャルオイルの歴史にも繋がる本物のスパイスが買いたい。

しかし・・・

シナモン色の犬は寝そべっているものの(笑)、シナモン屋さんというかスパイス屋さんが見当たらない。
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可愛いカフェがそこここにあって、街の雰囲気はすごくいいんだけど。
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夫、お買い物中。
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宝石屋さんやジュエリーショップも沢山ある。
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野菜や果物を売る屋台も出てる。
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おばあちゃんが作るレースは、編むんじゃなくて、無数の待ち針の間を沢山の糸をただひたすら通わせるというスゴ技。IMG_9695.JPG
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ガラクタ並べているだけに見える一応博物館のランプが素敵で見惚れていたら、「欲しいなら売るよ」って。
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オイ、博物館の展示物(・・一応)売っちゃっていいのか。

エジプトのと違って、手荷物にならない大きさだもんなあ。
まさか、ゴールの港から輸出する?
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結局スパイス屋さんはゴールフォート内には見つからず、ホームウェアを売るお店(スリランカ人がよく着ている白くて薄いコットンのドレスを売るお店がいっぱいあって、それがすごく可愛い。日本でも十分着られるセンス)で、このクローブボールを見つける。
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クローブと言えば、オレンジに釘型のクローブの実を刺したポマンダーが有名だが、これは木のボールにクローブをびっしり貼付けたオブジェ。
もともとは虫除けに使われたそうだが、これはもうかなり古いので香りもとんでいてデコレーションにしかならないそうだ。
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それでもアーティスティックですごく気に入ってしまい、大人買いしてしまいました・・・

シナモンは翌日新市街地のスパイス屋さんにつれていってもらうことにし、雨期でプールサイドでのディナーが叶わなかった我々のために、Yasithが企画してくれたコロニアルなベランダでの夕暮れディナーを楽しむ。
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もう、くたびれた中年夫婦には雰囲気あり過ぎです・・・


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みみちゃn

まなさん、この稿ちょっと笑いました。確かに中年夫婦にはちょっと苦しいシチュエーションかも、ですね。
ところで、
私は子どもは2人しかいないけど、もっといるといいなと思っていて、そうだ!留学生を預かって私のことをお母さんと呼ばせよう、と思い付きました。
そこで、
AFS(アメリカンフィールドサービス)を通じて、子供達が小学生の頃毎年一年間ずつ、男の子を派遣してもらい地元の高校に通わせました。
四年間で四人預かりましたが、その中の一人がスリランカの子で、父親はキャンディ市で紅茶王、母親はホテルオーナーのそれはそれはのセレブリティ、私への手土産はブルーサファイアダイヤ付きのネックレスでしたよ。
10年ぐらい前に招待されたけど、その頃は政情不安国で渡航注意だったために行けずじまいでした。
今回 まなさんのブログ見てやっぱり遠い国なんだなぁ、とつくずく思いました。なんだか、スリランカで個人的懐かしモードにスイッチが入って長いコメントしてしまいました!
お許しを〜!
by みみちゃn (2014-05-08 14:29) 

mana

みみちゃん、そうなんだー。
AFSに協力してたなんて、いつもいつもみみちゃんの積極的な正しい生き方、素敵です!

ブルーサファイヤダイヤ付きネックレスって、手土産ってレベルですか?って話しですよね。すごすぎる!

スリランカは、長男がサーフィンで、次男は建築見学でそれぞれ訪れており、二人口々に「いいよー」と褒め称えるので、どうしても行きたかった国です。
そう、ちょっと前までは渡航が難しかったみたいですが、私の感覚ではエジプトなんかよりはずっと安全で穏やかな気がしました。
スリランカ人も身体は大きくてコワイ気がするけど、話すとニコニコしてフレンドリーでした。

みみちゃんも是非「スリランカの息子」に会いにお出掛けください。

いつもお読みいただいて本当にありがとうございます。
by mana (2014-05-08 23:06) 

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