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マダガスカル・マダム芳香紀行、大事件 [セルフィッシュ・ジャーニー]

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ノシベ島の朝は早い。

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海上決戦の夜、祝勝記念の白ワインをわいわい飲んで、ヤモリの影が踊る薄いローンのカーテンの中で泥のように眠ったので、目覚めは爽快。

さあ、朝ご飯食べるよーとダイニングに行くと、リーダーの谷田貝先生だけが朝食をとられており、「また(ノシベ島から本島に帰る)マダガスカル機が遅れているんですよ」と憂鬱そうである。
本島に戻ってからシャネルのジンジャー工場まで大変な悪路を4時間行かなければならないので、暗くなると危険だと心配されている。

偉い先生(東大名誉教授)なのにいつも穏やかな笑みを絶やさず、日本の旅行会社との連絡を一手に引き受けてチームの方向を指し示してくださる。
ありがたい。

先生、マダムはアクシデントには役に立ちませんが、一緒にラジオ体操やりましょう!
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(どういう思考回路?)

・・・てなわけで、やってみました、ノシベの砂浜でのジャパニーズ・レディオ・エクササイズ。

奇しくも私がインストールしてあったのは英語バージョンで、パックンの絶叫間の手入り。
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(YouTubuで見つからず、タイトルのみ)
海外でやってる感満載なので、やる勇気のある方はiTunes でお買い求めになり、お試しを。

ちなみに、ラジオ体操やはり往路のシャルルドゴール空港待合室でも、マダガスカル機遅延のだる~い待ち時間に実施済み。

この時点で、谷田貝先生と19人の愉快な仲間たちの問題はフライトの遅延だけと思われたのだが・・・
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事件は、延々と待ち時間に耐えたノシベ島から本島に戻る、その遅延機で起こる。

夕刻ノシベ島を発つはずだったマダガスカル機にようやく乗り組んだのは、もう日がとっぷり暮れた頃。
チェックインの時点で座席ナンバーをもらったのに、ボーディングタイムになると自由席だから勝手に空いている席に座れと言う。

ちょっとぉ。

乗ってみれば50〜60人乗りのプロペラ機はすし詰め状態。
空調が切られた狭い高温の機内で離陸を待つこと小1時間。
ガタイが大きく体温が高い欧米人の男性に囲まれた席で緊張マックス。
暑さと苦手な閉所での拘束に、マダムこの旅初めてのセルフエマージェンシーサイン出しかかる。

何事が起きとるのだ。

離陸しないなら一度機外に出させてくれ。

それでも何の説明も無いまま(フランス語で2言3言あったかも知れないけど)遅れに遅れて機が飛び立ち、1時間後に再びというか正確には三たび首都アンタナナリブに着いたのは夜8時を過ぎていた。

この後空港近くのレストランで夕食を摂り、この旅最大の期待を寄せている人も多いシャネルのジンジャーオイル工場のあるアンダシベ(Andasibe)まで、最後の悪路ドライブとなろう4時間を耐えるはずだった。

ところがである。

待てど暮らせど19人の隊員のうち、6人の荷物が出ない。
他にもこれからトランジットですぐに別の便に乗り換えなければならないのに、と半泣きになっている欧米人の若者もいたので、合計10〜15人分のロストバゲージなんだろうと思われる。

多分乗客を多く乗せ過ぎたため重量オーバーになって、マダガスカル航空、人のスーツケースを勝手に積み残して飛び立って来たとしか思えない。
あの空調切られた熱湯レトルト状態の待ち時間は、その荷物を選り分けてた時間だったんだろう。

積み残されたの荷物の中には、このアンタナナリブの小学校に寄贈するはずの日本から持って来た文房具が入っていたりしたから、事態はことのほか重大。
ロストバゲージの6人はもちろんその他の隊員も沈鬱な空気に沈み込む。

食事どころではなく、レストランから弁当の出前がバスへ届く。

ノシベ島からの便は一日一便で、次便に積み残し分を載せても、翌日の我々のマダガスカル発帰国便には間に合わないという。

日本の旅行社との連絡やロストバゲージの手続きに手間取り、アンダシベへ向けてようやく出発出来る状態になったのは夜10時を過ぎており、この時点で現地到着は夜道という危険性も考慮して午前2時を回ると予想された。
翌日はまたその道を戻ってこの空港から帰国の途につく予定なので、ジャンジャー工場をあきらめ、空港周辺のホテルに宿泊してそのまま帰便に乗るのがよいのではないかという案も、この時点で候補に浮上する。

しかし、「シャネルのジンジャー工場vs危険な夜道」の不等号は、隊員たちの情熱でジンジャー工場に大きく開き、真っ暗な山道に揺られるサバイバルなドライブがまた始まる。

上下左右に大きく揺れて、頭をぶつけながらも眠りに落ちていったその夜の行程については、途中で1回だけ寄った便座無しの洪水トイレの脇に捨てられていたこの子たちしか覚えが無い。
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長い、長い一日がマダガスカルの森の中に吸い込まれようとしていた。

to be continued…







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