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ミャンマー・ バガン、夕日が佇む村 [セルフィッシュ・ジャーニー]

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Good Morning, Myanmar!

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パゴタがはね返す朝陽がまぶしくて、ロビン・ウィリアムスのように叫びたくなる。




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人種と色彩が氾濫するバンコクからヤンゴンへ飛ぶ。

日本からミャンマーへは、第三国というワンステップを踏まなければ入れない。
空路でも、陸路でも、そして国交的にも、文化的にも。

アクセスは限りなく悪い。

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しかしバンコクの喧噪から1時間半飛べば、そこは時が止まったかのような密度の低い埃の匂いの国。

ヤンゴン国際空港でガイドと落ち合い、さらに国内線でビルマ時代の古都バガンへ飛ぶ。
バガンでガイドは見つからないので、ヤンゴンから航空運賃を支払って連れて行くことになる。

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卸売り市場の倉庫にただ看板を下げたかのようなヤンゴンのドメスティック・ターミナル。

床が抜けそうなプラペラ機、エア・バガン。
何年落ちの中古だろうか。
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席は自由席。
まるで乗り合いバスのように、途中の空港で着陸しながら乗客を乗り降りさせる。

これなら出さなくていいよ的なチープな機内食をそれでも出すのは、ついこの間までの事実上の鎖国状態から、何とか資本主義へ浮き上がろうとする民間企業の必死さの現れだろう。
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どろんとした昭和のご馳走バタークリームケーキに、身も心も戦闘状態になる。
ギアを攻めにシフトしないと、途端に自分が淘汰される地域に入ったということだ。

バガンは南北に細長いミャンマーの中央山脈の間を流れるイラワジ川の平野部に位置する、ビルマ族による史上最初の王朝が開かれた土地だ。
乾いた草原に数千ともいわれる赤土色の寺院やパゴタが点在する、考古学的にも観光的にも貴重なビルマ遺産である。

まず目を奪われるのは、灌木の低地に無造作に存在するそのパゴタ(仏塔。信者が建てて寄進する)の数である。
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その中に、同じ素材の美しい寺院が入り交じり、今まで見たことも無いような景観を作り出す。
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カンボジアのアンコールワットやタイのアユタヤでまとわりつく廃墟にありがちな負のパワーを感じないのは、今も信仰に支えられてリノベイションのアップデートが続いているからだろう。
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ガイドのアウン(スーチーさんと同じ名)は、一日でいくつの寺院を回れるか記録を打ち立てようとするかのように、正確で詳細な説明をまくしたてながら還暦に手が届こうかというオバサンを、35、6℃の炎天下連れ回す。
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彼によると、作られた時代や建造を命じた王様によっても、寺院はそれぞれ違った様式を持っているらしいが、同じ赤レンガ作りで、美しいレリーフの列柱を持った寺院は、正直違いがよく分からない。

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(上記全部違う寺院です)

きついよー、アウン!

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でも、きれいだー。

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金ピカなタイやラオスの寺院が琴線に触れないので、このクメール調の土臭さにシビレる。

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資本主義のほんの入り口に立ったばかりなので、目立った観光客目当てのお土産が何も無い国だが、私だったらこのレリーフを模したクッキー作って売り出すわね。
クリスマスのへクセンハウスのように、組み立てると美しい寺院になるとかね。

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ビルマ人独特の彫りの深い顔立ちの女性たちが、献花用の白い花を参道で売る光景も美しい。

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寺院は土臭くても、やっぱりお釈迦様は金ピカ。
昨日バンコクの市場で100バーツ(=300円)で買ったコットンのスカーフは、埃よけに。

金ピカ仏像の笑ゲキ映像は次回に回すとして、バガンが最も美しく映えるのは日没前のまさにハッピー・アワー。
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赤レンガのパゴタ群が、その色を際立たせる瞬間だ。
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こんな風景、見たことが無い。

心はすっかりバガンに奪われて、バガンの中では特別豪華だという(それでも、なんちゃって)ロッジのベッドにもぐり込む。
自家発電が整備されているホテルらしく、お家芸の停電も無し。

停電対策の小型ソーラーパネルに、電気を喰うドライヤー、ホットカーラー、電気ケトルという矛盾だらけのスーツケースの中身をじっと見つめる。

Good Night, Bagan・・・・

夢を明日へ繋ぐ。

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