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ミャンマー、金色の仏像 [セルフィッシュ・ジャーニー]

美しさの基準は、それぞれ地域のカルチャーや信仰によって異なるものだということは分かっていても、東南アジアの仏像や寺院を見る度に、ある種の違和感は感じ得ずにいられない。

だって・・・金ピカ[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]

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昨年秋に訪れたラオスのビエンチャンでも、あまりの輝かしさに度肝を抜かれた寺院の金ピカぶりであるが・・・
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[ぴかぴか(新しい)]ミャンマーのそれは群を抜いていたんである[ぴかぴか(新しい)]

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無数のお札が寄進されている縁結びのご利益があると言われている像に、頭の中は「?」マークいっぱい。
(チップにしか見えないのは私だけ?)

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バガンの夕日の象徴、ブー・パヤー。

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背後にネオンを背負った仏像も数多く。

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身につけた宝石が盗まれるのを防ぐため、リボンが飾られた檻に入ってもはやご本尊が見えない状態のものも。

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バガンを代表する仏塔、シュエズィーゴォン・パヤー。

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ヤンゴンのシグネチャーとも言うべきシュエダゴォン・パヤー(すみません。何度聞いても上記シュエズィーゴォンもシュエダゴォンも区別が出来ません・・・難しすぎる、ミャンマー語)は5年に一度金箔を張り替えるという壁面リノベーション中で、まだおとなし目。

貼る金箔はすべて信者からの寄進によるもので、仏塔の壁面に貼るためには、
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地上のここから出発。

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旗が翻る晴れやかなケーブルに乗って(白いパラソルの下に金箔様ご乗車)、白い雲の浮かぶ天国と見まごう受け取り口に吸い込まれていく。

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金箔だけでなく、仏像も信仰熱い信者から寄進されることが多く、境内に設置しきれなくなるとここに集合させられる。
(せめて同じ方向を向かせて置いたらどうだろうか・・・)

まるで遊園地のアトラクションを見るようで、ミャンマー人の厚い信仰が、侘び寂びの鄙びた仏教に慣れ親しんだ日本人には、一種のポップカルチャーにも思われる(すみません・・・)。

そうそう、百歩譲って金ピカは置いておくとしても、釈迦像のお顔のクドさぶりは何とかならないもんだろうか?
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全長70mの寝仏(涅槃像と違って目が開いているので、生きている釈迦の像だそうだ)、子どもだったら夢でうなされそうなスゴさである。

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こちらのお顔の表情はビミョー。

日本との違いは、アウンの言うように、大乗仏教、小乗仏教という括りで解析していいんだろうか?


・・・とはいえ、どの寺院や仏塔跡の境内でも、ラオスの橙色とは違った深い朱色の袈裟を纏った敬虔な若い僧侶の姿はよく見かける。
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カメラを向けると恥ずかしがって視線をそらす、年若い見習い僧たち。

ほっそりとした姿態にまっすぐな黒髪が美しいビルマ娘の祈る姿。
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深いグリーンのロンヂー(ミャンマーの民族スカート)は、高校生の制服だそうである。
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信仰に支えられた寺院が、市民の心の拠り所として確かに存在していると感じる。

国民への電力の供給率は都市部のヤンゴンでさえ30%程度で、停電は日常茶飯事。
(今回は自家発電のあるホテルに宿泊したので不便は感じなかったけど)
国民は失業と貧困にあえぎ、中国にいいように操られて民衆の味方になってくれない現軍政府に相当な不満がある。

なのに、この仏像の電飾や金箔や宝石はすべてその民衆からの寄進だというから驚く。
自分たちは食うや食わずの生活をしながらも、お寺に功徳を施せばきっと素晴らしい来世へ招かれるという根強い信仰があるかららしい。



かたや爆音をたてて疾走してきた資本主義に席巻されて、いつか信仰という心の手綱を緩めてしまった日本。

信仰が一種の道徳観や正義感をコントロールして秩序を保つ役目を担うとすれば、私たちは何か大きなものを失くしたのかもしれないとも、ミャンマーを見て思う。





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