NYC、おもしろがり記 [セルフィッシュ・ジャーニー]
アメリカの国内線て初めて乗ったけど、めっちゃカジュアルですね。
10:25発の飛行機に乗るのに、ホテル出発8:30。
朝の渋滞にドはまりながら、ほらみろ、ほらみろとやきもきしたが、Markじゃない超カジュアルなドライバーは、「はーい、到着。チェックインはそこね!」と私とトランクを空港入り口に置き去りにしてさっさといなくなってしまう。
そこね、と言われた建物入り口でおっちゃん一人が荷物をチェックインさせ、はいよ、とボーディングパスを渡してくれる。
あ、チェックインカウンターに並ぶとか、そういうプロセスは無いわけね。
セキュリティーを通ると、搭乗ゲートまでは両側にずらりと身体に悪そうなスイーツやジャンクフードの店がこれでもかこれでもかと並ぶ。
(ああ、写真を撮っておけばよかった・・・)
水を買うのに、思わず脇にあったチョコレートコーティングしたウォルナッツの小袋まで買ってしまう。
搭乗が始まると、みんな手に手にコーラやコーヒー、そしてこのポップコーンやスイーツ類を持って乗り込んでくるわけだ。
映画館かって。
キャビン全体が何か原宿のクレープ屋さんのような匂いに包まれる。
離陸直後に軽いランチがサービスされるにも関わらず、だ。
アメリカ、完全に豊かさの方向間違ってるよ・・・
NYのラガーディア空港までは2時間ちょっと。
それで思ってもみなかったけど、1時間の時差があるのね。
斬新なビルが建ち並ぶシカゴから来ると、マンハッタンは都会だけれど建物が全体的に古くてヨーロピアンな感じがする。
ここで夫と合流。
ここからはお大尽旅行だ。
海外で行きたい場所と言った時に、唯一私と夫で一致するのがこのNY。
ウォシュレットが無いと生活できない夫と、サバイバル度重視の私では当然いつもdestinationが違うわけだが、世界一美味しいものと面白いエンターテイメントとソフィスティケイテッドな買い物が体験できるNYは、やっぱりいつ来ても何度来ても楽しいものだからだ。
そのうちの一つ、美味しいものは今回長引く胃腸炎により、泣く泣くリリース。
錦織クンだかマー君だかも常連という蕎麦屋で鍋焼きうどんなどすすりながら凌いだが、最後の晩だけアメリカンなステーキハウス、Strip House Midtownへやけっぱちで突撃。
16oz=450g(!)のストリップ(お尻の肉)ステーキと46層のチョコレートケーキは、食べると言うより戦うという感じ。
アメリカ、完全に豊かさの度合い間違ってるよ・・・
顔は笑ってるけど、心と胃は泣いています。
比較的調子の良い朝は、Sarabeth's Central Park Southへ、NYで一番人気の朝食を食べにいく。
サムライ3人、セントラルパークをゆく。
ぐんと気温の上がった土曜日の朝とあって、サラベスは8時台で長蛇の列。
本当にふわっふわでしっとり、ものすごく美味しいパンケーキなんだけど、
・・・5枚です・・・・
アメリカ、完全に朝食の枚数間違ってるよ・・・
でもこれは完食。
一日分のカロリー、すべてこれにて終了って感じ。
エンターティメント。
マンハッタンの向こう岸、ブルックリンの倉庫街で行われた400人のワケの分からぬガラ・パーティ。
ボッテガ・ヴェネタのソワレは、持っていく過程ですでにウエストの飾りが末期状態。
海外では折り畳めてピッシと決まる和服が、やっぱりいい。
面白かったのはリンカーンパーク内メトロポリタンオペラ劇場のバックステージツァー。
90分かけて普段一般人は観ることの出来ないオペラのまさに舞台裏を見せる。
14階分あるという巨大なステージや回転舞台のからくり、衣装室、リハーサル風景、大道具の製作過程、客席、オーケストラボックス・・・。
その夜にかかっている『アイーダ』の舞台装置をとくと解説してくれるので、その夜のチケットをとっている観客にはどんなにか興味深いものだろう。
残念ながら撮影NGなので写真が無いが、お土産にもらった大道具同士を繋ぎ合わせるMET特製のL字型の釘。
解説が英語じゃなかったら、もっと面白がれたと思うけど。
メトロポリタンオペラ、東京で震災直後に、ゼフィレッリの「ラ・ボエーム」観たけど、その衣装や舞台の写真も見ることが出来て懐かしかった。
あー、またオペラ熱出てきたなあ。
シカゴで散々ライブハウスに行ったけど、最後はここで〆。
Blue Note New York。
暖かい土曜の夜とあって客席は超満員。
トランペット、サックス、ドラム、ピアノとバス。
酔っぱらって聴くというよりは、目を見開いてテクニック総見という感じ。
楽器屋さんが集まっているというブロードウェイ近くの47丁目あたりで、ドラム買うわけじゃないけど見たいなあと出掛ける。
多くの楽器店が賃貸料の高騰で移転を余儀なくされている閑散としたストリートの古いビルの3階で、看板も出さずひっそりと、しかし確実にファンを捕まえているSteve Maxell Vintage and Custom Drums。
ものすごい量のヴィンテージドラムは見ているだけで楽しい。
(もちろん良さは分かりません)
帰ってから先生に聞くと、よさげなヴィンテージドラムは新しいドラムとは音も値段も破格に違いがあるそうだ。
ふう〜ん。
それをカスタマイズして手に入れるところまで到達するか?私。
「ワルそうな服買いたい」
・・で紹介してもらったビンテージレザーファッションショップで。
ロウアー・イースト・サイドにある、このTHE CASTは間口1間ほどの小さな店。
かなりコアな店だと思うが、紹介者の個人的なご贔屓か。
暴走オバサン、突っ走る。
イタイと言われない前に寸止めしなきゃ。
定番のお土産チョコレートは、グラマシーのL.A.Burdick Chocolate Shopで。
必ず1コ、チョコのネズミが入っている。
カフェもおしゃれ。
The St, Regis New Yorkのサニーサイドアップ。
イギリスでサニーサイドアップが通用せず、思っている目玉焼きを食べるのに一苦労するという話しは前に書いたと思うが、さすがアメリカ。
どこでもちゃんと二つ目玉のサニーサイドアップが、何の議論も無く出てくるのに一票。
久々の文明国。
やっぱりトイレや食事の衛生事情に神経を尖らせなくていいのは、その分余裕ができて楽しみが広がる。
投宿先のSt.Regisの部屋のカテゴリーは最悪で、自分で取ったならレセプションに怒鳴むところだけど、ベッドは素晴らしい。
イマドキのホテルは、薄いコンフォーターとシーツがきっちりとマットに折り込んであってもぐりこむのに苦労するが、ここは贅沢な大きさのふんわりした羽根布団が優雅にかけてあり、お姫様気分で眠れる。
このアメリカという国、ヨーロッパよりは我々アジア人にとってのビハインド感が少なくて済む、と感じるのは私だけだろうか?
今回読んだ「アメリカ音楽史」にも書いてあるとおり、建国当初から黒人を含めいろんな人種の混交から成り立つ文化と歴史を持つ国だから、厳然とボーダーはあるのだが、異人種を無視しては何も成立しないこともよく分かっているように思う。
呼吸がしやすい国だ。
またサバイバル旅につかれたら、来よう。
2015-04-26 23:30
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