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上野、ベジャール、ボレロ [マイハーベスト]

昨年11月に死去した巨匠、モーリス・ベジャール・バレエ団の追悼公演を観に行く。
日本では26年ぶりとなる名作「ボレロ」他多彩な演目だ。

バレエはほとんどの場合、一人で行く。
以前はバレエ好きの友人を誘ったり、クラシックの場合は次男を引っ張り出したりしていたが、「誰と?」と考えている時間が惜しくて、好きなものを一人気ままに観に行く(あるいは都合が悪くなれば行かない)自由の意味は大きいと思う。

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上野の文化会館に開演30分前に着く。
もう9割方の席が埋まっている。

「これが死か SERAIT-CE LA MORT?」「イーゴリと私たち IGOR ET NOUS」「祈りとダンス LA PRIERE ET LA DANSE」と演目が続いた後、クライマックスは「ボレロ BOLERO」。
バレエという概念を完全に覆した、幾何学的で持続的な人体の動きを芸術として魅せる手法は、ベジャールの遺産だ。
それはまるで精密な機械の内部を覗いているようでもあり、もくもくと本能に向かう虫の営みを見ているようでもある。

ブラボー!
ブラボー!
カーテンコールの嵐の中、余韻を振り切って文化会館の外に走り出、タクシーを捕まえる。
千鳥が淵に一旦戻り、商売道具(?)一式を持ち、あと1時間で日付の変わる高速をすっ飛ばす。

デフューザーには眠気覚ましのペパーミント(Peppermint:Mentha piperrita)。
スピーカーからはもちろんラベルのボレロ。
脳裏に繰り返し繰り返しスポットライトがエンドレスな舞台を映し出す。











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