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自宅、アラブの春は終わらない [マイハーベスト]

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Happy New Yearを花で表すとこうなる。
深紅のバラのブーケ。

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こちらは謹賀新年て感じのチューリップとスイセン。

お年賀ってスイーツが多いけど、生花も寒さの中で頂くと気持ちがぱっと明るくなって本当にありがたいものである。

家に明るい色の花があり、毎日お天気がよくて部屋の中はぽかぽか。
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「冬来たりなば春遠からじ」である。

さて、この国々に本当の春が到来するのはいつだろうか。
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「アラブの春は終わらない」(タハール・ベン=ジェルーン著/齋藤可津子訳/河出書房新書)

2011年、日本は震災、津波と、続く原発禍に大きく揺れ動いたけれど、私がいつかまた訪れたいと願ってやまなかった北アフリカでは、独裁者への抗議の嵐が吹き荒れた。

1月、チュニジア。一人の青年の焼身自殺に端を発したジャスミン革命によって、ベン・アリ政権が崩壊。
2月、エジプト。国外逃亡していたムバラク大統領辞任。
8月にはリビアのカダフィ政権が事実上崩壊。10月にはカダフィの無惨な遺体の映像が全世界に流れる。

本著は、モロッコ出身のフランスの作家タハール・ベン=ジェルーンによって、2011年4月までの事実が著者の視点で書き表されているから、リビアについては現在進行形である。

でも今、私たちは「その後」を知っている。

ゴールの見えない時点で、この問題を出版する彼の意図は、「文学に何が出来るか」を問いかけつつ、アラブ知識人としていち早くリアクションを起こす、まさにそのことにあったと推測する。

イスラーム主義はあまりにも深く石油の利権と結びついてしまった。
その利権を握る独裁者が現れ、その独裁を石油と引き換えに先進国は看過するという歪んだ構図。
そこに一般アラブ人の人権など、これっぽっちも考慮されない。

動乱のさなかに著されたせいか、気負い込んで読むとやや物足りなさが残るが、ドイツのレマルク平和賞授与、彼が文学という手段をもって全世界に投げた小石は、この先さらに影響の波紋を広げることになろう。

原題「L'etincelle:Revoltes dans les pays arades」(火花:アラブ諸国の民衆蜂起)。





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