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軽井沢、クィーン [マイハーベスト]

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気軽ければ病軽し。

I'm sharing Susan's feeling.

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?????

今回は無理矢理夫にねじ込んだわずか3泊の山荘滞在なのに、欲張って本5冊、雑誌3冊、レンタルDVD2本(どう考えても全踏破は無理でしょう)を持ち込むが、夫のカエレコールによりあえなく本4冊とDVD1本を未遂で残すことになり、残念無念。

鑑賞した1本のDVDは、ある意味究極のセレブ嫁姑バトルである。

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「クィーン」(2006年/ヘレン・ミレン主演/スティーヴン・フリアーズ監督/ピーター・モーガン脚本)

しかも「ヨメ」は、自分の息子の歪んだ愛ゆえ子どもを置いて婚家を追い出された若く美しい世界のミューズ、しかも薄命である。
これはどう考えても姑の負けである。

しかし、この姑、ただ者ではない。
大英帝国のクイーンだったからである。

1997年8月31日。

スコットランドのバルモラル城で夏期休暇中の女王一家のもとへ、ダイアナ元皇太子妃の事故死のニュースが飛び込んでくる。

「厄介なヨメが、またとんだことを・・・・」

庶民レベルならこう出てしまうはず。

しかし、そこは世界一のセレブ、「ダイアナはもう王室を去った身、我々は静観することしかできません」と威厳たっぷりにピシャリ。
言い換えれば、イギリス王室はダイアナの死に関して何もしませんよ、ということ。

正論のような気もするが、ここはせめて大人になって「謹んでお悔やみ申し上げます」ぐらい言っときゃよかった。

あの1週間、この極東の国の一市民たる私だって、なぜ女王は出て来ないの?と不思議だったもん。

さー、イギリス国民は怒った。

イジワル姑!!(・・・と言ったかどうかは不明)
ダイアナがきれいで人気があるからやっかんでいるんだろー!(・・・と多分いや絶対英語で言っている)
離婚だって悪いのは王室の方じゃないか!(・・・How do I say in English?)

果ては、王室が事故車に細工して謀殺したとまでささやかれたのを覚えている。

非難のうねりを前に、若き革新のリーダー、トニー・ブレア首相の諌言により、25歳で即位してからずっと、重厚な歴史に裏打ちされた国家を自らの意志で治めてきた自負を曲げて、世論に屈する形でダイアナの喪に服する女王。

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(ダイアナ妃の葬儀が行われたウェストミンスター寺院)

マスコミに屈しなければならなかった屈辱、当主の孤独。
非難渦巻く市井の中で、「これは(ダイアナではなく)あなたに」と少女から花束が差し出される場面では、思わず(私が)落涙する。

常に女王に寄り添い、No.1サポーターのフィリップ殿下、厳しいママと世論の板挟みになってオタオタするチャールズ皇太子を含めた王室一家のプライベートな光景が、びっくりするほど一般家庭っぽくて微笑ましい。

「犬たちっ!」という女王の号令一発、「はいはいはい!」とばかりに走り出てきて散歩の足下に寄り添うSusanの子孫のコーギーたちが、いつもながら心和む風景の脇役だ。
(女王様だろうが、イジワル姑だろうが、犬さえ飼ってりゃ私にとってはいいヒトなのだ)

今年、華やかなダイヤモンド・ジュビリーの式典や、ロンドンオリンピックでヘリから飛び降りたピンクのスーツ姿の女王は、記憶に新しい。
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女王は完璧に国民のベストアイドルに見事返り咲いたのだ。





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